普段は言えない、本音も。


きっと弱ってるから言えるんだと思う。



「何か買ってきて欲しいものとか、ある?」


「甘いのがいい。」


「甘いの?」



普段、あまり甘いものを口にしないから。


驚いたように首を傾げた大哉を、可愛いなんて思ってしまう。



「シュークリーム。コンビニのでいいから。

あと、アイスと炭酸も。」


「はいはい、了解です。」



もう一度、そっと額にキスが落とされて。


繋いでいた手のひらが、ゆっくりと外された。




まさか、大哉が、――――。




昨日、八木君がここにいたことに気付いてたなんて。




その時の私は知る由もなかった。