うん、―――。


飛鳥が、…泣けば良かったんだろうな…。


だけど、あいつ、そういうの無理だし。


一人で抱え込んででも、弱音を吐くなんて、出来ないやつだし。


まあね、そうなると余計に。


男のプライドが傷つくようで。


卒業する頃には、クラス全体を敵に回したような感じで、飛鳥は一人頑張ってた。


奏多はずっと、飛鳥のことを心配してたんだ。


顔を合せれば、飛鳥とは喧嘩ばっかり、してたけどね。


いつも気を張った飛鳥のことを、最初に学校に迎えに行ったのは、朝陽。


朝陽が行けない時には、頼まれて、俺、兄貴。


奏多が迎えに行くようになったのは、ずっと後。