遊園地に行った日から一週間が経った。


チョコはあれ以来、まったく顔を見せないし、私は仕事もせずに家でゴロゴロしていた。


二度と会いたくなかったアイツに会って、意味も無く愛想笑いして、アイツ…自分も気持ち悪くて仕方無い。


私の事を心配そうに見るトマトの頭を撫でながら、ベッドにうつ伏せになって寝た。


「殺してやれば、良かったのに」


トマトは低い声で、そう言う。


「でも―……怖い」


何が怖いのかは分からない。


アイツが生きている事だけでも怖いのに。
殺すのも、怖い、なんて。矛盾している。


「いつも、チョコには言ってるくせにねぇ」


トマトは苦笑いしてそう言った。
私も小さく笑って、トマトの頭を撫でた。


「イチゴ―――!!」


あまりの大声に、私は目が点になった。
無許可でドアを開けるのは、チョコだった。


「何勝手に…入って来てんのよー!!」


私は飛び蹴りをすると、チョコはその場で倒れた。


私はハッとして、チョコを見た。


…やってしまった。
いつものように。


私はなんだかおかしくなって笑ってしまった。