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その日は午後の授業だけだったから、あっという間に学校が終わってしまった。そして今は帰り道。
俺はフクと歩き慣れた道を歩いていた。
帰る方向が同じな俺達は基本いつも一緒に帰っている。
くだらない雑談をしながら足を進めていると、前からスーツを来たおじさんが歩いてきた。
見た感じの印象は虚ろな目でとても疲れているように見える。なんとなく気になってすれ違った時も目で追ってしまった。
『なんかあの人疲れきってたね』
フクも俺と同じ事を思ったらしく、振り返っておじさんの背中を見つめていた。
『サラリーマンだろ』
『あの年代のおじさんの背中ってなんであんなに寂しそうなんだろ』
……………確かに。
サラリーマンって俺の勝手なイメージだけど上司にペコペコ頭下げて顔色をうかがって、
仕事って自分のプライドより大事なものなのか?
『………あーいう大人にはなりたくないなぁ』
俺はボソッと他人事のように呟いた。
俺もいつか大人になるけど自分がこの先どんな大人になって、どんな人生を送るのか今は想像もできない。



