まだまだ謎が多いこの街で、俺はこれから大丈夫だろうか……。不安の中たどり着いたのは四番街。

店通りを抜けて、また白い平屋がたくさん見えてきた。


…………ここも同じ家なんだ。
よくみんな間違わずに覚えられるな……。


そしてもっと奥まで進んでいくと、大きな広場が見えてきた。


『…………なんだここ』

ただ広いだけの空間。地面は芝生だけど他には何もない。


『ユウキ、こっちだよ』


シオリはスタスタと慣れた様子で広場を通り抜けていく。


『え、ちょ、ちょっと』

広場を抜けると今度は森。道とは決して言えないような所をシオリは歩いていく。俺は見失わないように必死で後を追った。


『シオリ、どこ行くつもりだよ。
こんな場所に人なんて……』

しかし次に見えてきたのは、木造で作られた大きな家だった。