俺はフクにさっきの事は言わなかった。
言っても何も変わらないし、どうせまたイタズラに決まってる。
『ってか俺パソコンの授業中ずっと考えてたんだけどさ……』
教室に戻る廊下の途中で、フクが突然足を止めた。
『な、なんだよ……?』
ただでさえ動揺してるのに、俺の心臓はまだうるさいまま。でもフクの話しは全く別の事だった。
『シオリの事なんだけど』
…………シオリ?あいつがなんだよ。
え、まさか………。
『フク、シオリの事……』
『いや、そーじゃなくてっ!』
フクがため息を付ながら呆れた顔をしている。
『なんだ、違うのかよ。んで、シオリがなに?』
止まっていた足を進めようとした時、フクが深刻な顔で言った。
『シオリが施設に住んでるって知ってた?』
『………え、施設って?』
『この前シオリが職員室で担任と話してるの聞いちゃってさ………』



