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『思い出せたのはそれだけなのか?』
話し終わった後、リーダーが言った。
『うん、今はこれしか……』
俺がなんでミノルにそんな事を言ったのか、まだ
はっきりと分からない。だけどあいつは1人だった
あの広すぎる部屋でいつも、いつも。
なんで?なんでミノルはそんな所に居るんだ?
…………駄目だ、それ以上何も思い出せない。
『ユウキ、ほんの一部でもこれは重要な鍵だよ』
リーダーがそっと俺の肩に触れた。
重要な鍵、俺もそう思う。
ミノルは俺の記憶の奥底で眠ってる。そのほんの
一部でも思い出せた事はきっと大きな進歩だ。
だけど1つだけ引っ掛かる事がある。
俺の記憶にいたミノルは………………
ミノルの顔は幼かった。
今のあいつよりもずっと小さくて子供だった。
俺が事故に遭ったのが10年前、当時7歳の時。
つまり俺とミノルは7歳の時に出会ってる事になる
でもなんで10年前の事なのに、
ミノルは俺にこだわってるんだ………?
ミノルの本当の目的、俺とミノルの深い関係を
この時の俺はまだ知らない。