「近未来少年少女」





………………え?本当の家じゃないって……。


『どういう事?』

まさか他人の家を勝手に……?と嫌な汗が出てきた


『ここもあたしの家にしてるだけ。余ってるプレハブなんて沢山あるからね。適当に使ってんのよ』

メグはそう言って、ピンクのゼブラ柄のソファーに腰かけた。


適当にって、そんな事していいのかよ?


『じゃぁ……本当の家はどこに…………』

ここもあたしの家にしてるって事は、まだ複数の家が存在してる事になる。

俺はなんとなく聞いただけなのに、メグは露骨にため息をはいた。


『なによ、さっき会ったばっかりなのにもう家に来る気なの?』

明らかに不審な目付き。別にそんなつもりで言ったんじゃないのに………。それに話が噛み合わないっていうか、なんか話しづらいな。


『あたしの本当の家は四番街にあったのよ。
なのにあいつ…………』

『え、四番街?』


メグがボソッと呟いたのを俺は聞き逃さなかった。
四番街ならみんなの溜まり場だし、しょっちゅう行くけど…………


『こんな狭い家は嫌だから木造の平屋をあたし専用で作ったのよ』

メグは深くソファーに寄り掛かり、不機嫌そうに足を組んだ。


四番街の木造の平屋……………?
も、もしかして………


『あ、あの広場を抜けた奥にあるやつ?』

まさかと思いながら聞いてみた。


『そうよ………ってよく知ってるわね。あんな見えにくい場所にあるのに』