『ナカジ、そうゆう生き方疲れない?』
俺は歩く足を止めた。
『な、なにが?』
ナカジは少し動揺していた。
俺は人の生き方に文句を言えるほど正しく生きてないし、人に偉そうに説教する資格もない。
ナカジは俺よりずっと優秀で、人に順位を付けたら天と地の差があると思う。でも……………
ナカジには大事な部分が欠けてる。
そして俺はそれを持っている。
『ナカジは今まで自分の事偽ってきたんだろ?』
『………』
『人の期待に応えて誰かの顔色うかがって………
それで自分自身を苦しめてきたんじゃねーの?』
ナカジは下を向いて黙ったままだった。
ナカジの事は苦手だ。でもこの世界でまた出会ったって事は少なからず縁があるんだと思う。
『それなのに、なんでナカジはまた気を使って生きてんだよ。それじゃ、現実世界に居た時と同じじゃんか』
『………』
『なぁ、もう正しく生きなくてもいいだろ?』
すると、やっとナカジが顔を上げた。
『…………正しく?』
『うん、別にいいじゃん。利口じゃなくても。誰かに媚売って自分の居場所作るんじゃなくて…………
理由がなくても一緒にいれる仲間を作ろうよ』
相手に何も求めず、相手からも何も求められない。
そんな理由がなくても一緒にいれる仲間が
本当の仲間だと思うから。
『……………僕には無理だよ。僕みたいに弱い人間は強い人に守ってもらうしかないんだ』
『そんな事……』
『僕はユウキ君みたいに生きられない。
もう説教するのはやめてよ………』
………………ナカジ………。



