「近未来少年少女」





『ユウキ君はカシワギさんに好かれてるんだね』

『え?』


ナカジが突然そんな事を言い出した。


『僕なんて名前を呼ばれたのは君に紹介したあの時だけだし、この見送りだってユウキ君と知り合いだから選ばれただけ』

『………』


もしナカジに仲間になれと誘われたと言ったら、
どんな反応をするだろうか?


ナカジとはクラスメイトだったけど、用事がない限り話さないし仲が良かった訳じゃない。

むしろ俺は苦手だった。

ナカジは常に成績トップだったし、話す内容も勉強や難しい話ばかり。だからずっと俺とは住む世界が違うと思ってた。



『………ナカジは何でカシワギの仲間になったの?』

カシワギとナカジ。

2人は真逆といっていい程正反対だし、どっちかっていうとナカジはガラの悪い連中を見下していたはず。


『だってこの世界で1番、権力を持っているのは
カシワギさんでしょ?』


『……………権力?』


『権力=強さ、強さ=力を持った者だよ。
言ってる意味分かるかな?』


やっぱりナカジとは話しづらい。根本的に考え方が違いすぎる。


『別に権力とか、この世界には関係ないと思うけど……』

俺は冷めた感じで言い返した。


権力とか地位とか名誉とかをここで求めるのは違う気がする。それこそ権力なんて認めたら、ますます平等に主張出来ない。