『僕もここの住人だよ?僕がここに居る事がそんなに不思議?』
やっぱりこの目は苦手だ。余裕というか全てを悟られてるようなそんな感じ。
『いや、別に……。あ、あれからお前の姿1度も見なかったからさ。どこに居るんだろうって思ってただけ』
『ふーん』
平然を保つのってこんなに難しかったっけ。嫌な冷や汗が止まらない。そんな俺を見てミノルが微笑んだ。
『ユウキは嘘が下手だね』
真っ直ぐに見つめるその瞳は金縛りみたいに俺の思考を止める。ミノルは足下の石ころを転がして、
子供みたいにすね始めた。
『ひどいなぁ、警戒しないでって言ったのに。僕はユウキと同じ住人で同じ同志でしょ?どうしてそんなに怯えるの?』
『………』
どうやらミノルに小細工は通用しないらしい。
そう言えば初めて会った時から心の中を読むような不気味な奴だったけ。
『俺と同じ住人?
………………俺にはそんな風に見えないけどな』
そっちもその気なら、こっちも強気でいってやる。
『それなら僕はどう見えるの?』
『この世界を作った人間』
確信なんてない。
だけど確かめたかった。
ミノルという少年が何者なのかを。
いつもミノルの独特なペースに飲まれていたけど、今回はそうもいかない。
初めて会った時からそうだった。
ミノルは突然現れて、突然消えていく。
謎だけ残して俺の前から去っていくんだ。
だから今会えた事はチャンス。これを逃したら次はいつ会えるか分からない。



