あんなに暑かった夏が終わり、気温的にも過ごしやすい10月になった。



「俺のサクを泣かしたら許さんけんな?」


「……サクは東野さんのやなくて、俺のやけん」



レイがカウンターの向こう側にいる東野さんをジトーと睨みつける。

それを見て私と真理ちゃんと圭都がくすっと笑った。


……学校が終わって、みんなでよく太陽のカフェに通うようになった。



「サク、東野さんにはマジで気をつけろよ?」


「わかったって!レイってば、ここに来るたびにそれ言っとるけん」


「だって……」


「はいはい、イチャつくんは俺たちと別れてからにしてくれんかいな?」



レイの隣にいる圭都が水をさす。


はい……と、おとなしくなる私とレイに、そのまた隣にいる真理ちゃんがおかしそうに笑ってる。