ギロリと睨まれて、雅風はたじろいだ。



「お姉ちゃん、どうしたの? ふーお兄ちゃんにそんなこと言って…」



わけがわからない雅風と儚。


少し離れた場所には理波と壱星が様子を見守っている。



見守っているだけで、口を挟む雰囲気は欠片もない。





──やがて刹那は涙目で叫んだ。




「私より儚と仲良くするな! 儚は私の妹なんだから!」



『…………………………』




言葉を失う病室。



一番に理解したのは、壁に背中をもたれさせていた壱星だった。