涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


『いつもの場所で…
大切な話しがあるんだ…』



海を見ながらそう言った夕凪は、私に優しい目を向けていた。



あの雨の日まで私達は、
大切な幼なじみで、友達だった。



それを壊したのは、私。

どうしたら許してもらえるか、分からない。



ポツポツと語る私の後悔と悲しみを、

上條君は静かに聞いてくれた。



話しながら、また目が潤んでしまう。


全てを聞き終えて、彼は感想を言った。



「貝原って… ガキだな」


「え…?」



「すねてるだけじゃん。

あれじゃない?急に金髪にしたのも、君に心配して欲しいからじゃない?

突き放しておきながら、気にして欲しいんだよ、きっと。


見た目悪ぶって背伸びしてるけど、中身は笑っちゃうくらいガキだな。

ふーん、そういう奴か。
印象変わったな」