涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


小さな溜息をついて、やるべきことに取り掛かる。


私の手には、小さな布製のバックが下げられていた。


それをコンクリートに置いて、
中からガムテープを取り出す。


家からわざわざガムテープを持ってきたのには、理由があった。



足を閉じた状態で、自分の足にガムテープを巻き付けていく。


足首から膝まで、両足が離れないようグルグル巻きにして、ガムテープを切った。



ビリリとテープを破いた音に夕凪が気付き、振り向いた。


ガムテープを巻いた私の姿に、
ポカンとしていた。



「何やってんだ?」


「まだ内緒」



両足をくっつけた後、腕に取り掛かる。


難しかったけど口も使って、何とか腕にもガムテープを巻き付けた。



両腕も両足も、二本くっつけて固定した。


これで私は手も足も自由にならない。

歩くことも泳ぐこともできない。