涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


 ◇◇


翌朝5時半に、夕凪の部屋をノックした。


返事はない。

まだぐっすり寝ているみたい。



勝手に入り、青色のカーテンを開ける。


上ったばかりの朝日が差し込み、
夕凪が眩しそうに薄目を開けた。



「夕凪おはよ、起きて!」



夕凪は眠そうな目で、枕元の時計を見た。



「まだ早いだろ」


そう言って私に背を向け、二度寝しようとしている。



「ダメ!起きてよ!」



布団をはいで体を揺すると、渋々起きてくれた。



手櫛で寝癖を直し、
「何かあんの?」
と不機嫌そうに聞く。



「散歩に行こうよ。
早く義足はいて?」



「朝っぱらから散歩って……
じじぃかよ」




文句を言いながら、夕凪は義足を付ける。


私に手を引っぱられ、外に出た。