お客さんが来るまで、しゃがんで隠れていなければいけないのに、
どうすればいいのだろう。
上條君が言う。
「貝原と代わればいいと思ったけど、そもそも男じゃ無理だよな。
俺、佐伯に言って、小柄な女子と変えてもらう」
井戸をまたいで出て行こうとする上條君。
そこにちょうど、佐伯さんが来た。
「何やってるの?
電気消してお客さん入れるから、早くスタンバイしてよ」
「いや、物理的に無理だって。
この狭さは、女子2人じゃないと入れないよ」
お菊さん役を諦めた上條君は、
黒髪のカツラを外して言った。
佐伯さんはそのカツラを奪い、
上條君に被せ直す。
それから私達2人を動かして、
井戸の中に無理やり押し込んだ。


