涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


他のクラスメイト達は、誰も変えろと言わなかった。


行事の成功は、協調性にかかっている。


佐伯さんの意見が、妙に正しく聞こえてしまった。



私達3人の関係を文化祭に持ち込むのは、確かにワガママかも知れない……

私もそう反省していた。



上條君も言い返す言葉を見つけられず、黙り込む。


夕凪はムッとした顔して、佐伯さんを睨んでいる。



佐伯さんは口元に笑みを浮かべ、次の説明を始めていた。



不機嫌な夕凪を見上げ、話しかけた。



「夕凪…… ごめんね……」



小さな声で謝り、そっと手を握る。

夕凪は強く握り返してくれた。



溜息一つ吐き出して、少し笑ってくれた。



「潮音は悪くない。
俺の方こそゴメン。怖い顔してたか?」



「うん……」



「1時間か……
妬けるけど仕方ねぇよな。
我慢する」



「あのね、えっと……
変なことは何も起きないからね?」




念のために言った言葉に、夕凪は笑って頷いた。



「そんな心配、してないから。
上條イイ奴だし、潮音のことは信じてる」