涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


佐伯さんの説明に、
「おおーっ!」と感心している男子もいた。


でも私は……

ジュースがどうこうじゃなく、納得できないことがあった。



それは私と上條君が、ペアでお菊さんをやるということ。


井戸は一人用で作ってあるから、狭い。

1時間も井戸の中で、上條君と密着状態になってしまう。



他の時間帯を見ると、お菊さんは、どれも女の子同士のペア。


男女のペアは、私の所だけだった。



少し離れた位置にいる、上條君と目が合った。


私も困るけど、上條君もかなり困った顔をしていた。



私から視線を外した彼は、佐伯さんに言った。



「男女ペアは困るよ。
俺は良くても、潮音ちゃんが……」



言いかけて上條君は何かに気付く。

「そうか」と言って、夕凪を見た。



「貝原と代わればいいのか。

貝原、俺のシフトと取り替えてもいいか?」