涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


ハッキリ気持ちを言えたのは、
夕凪が私を強くしてくれたから。


強い視線を3人に向けると、彼女達は少しだけ怯んだ。



でもそれは、一瞬だけ。

3人とも意味ありげな笑みを浮かべ、顔を見合わせニヤニヤしている。



佐伯さんが言う。



「ムキにならないでよ。
少しからかっただけじゃない。

文化祭は、一緒に頑張ろうね!
クラスの為だから、朝比奈さんも協力してね?」



「うん……」




からかっただけ、

それなら強く言ってごめんなさいと、謝りたいところだけど……



一抹の不安が過ぎる中、

「出来たっ!」
と加奈の声がした。


山盛りの衣装を抱えて、こっちに駆け寄ってくる。



テーブルにドサッと下ろされた完成品は、どれも見事な出来ばえだった。


短時間で全て縫い上げてしまった加奈に、驚いていた。



それには佐伯さん達も意表をつかれたようで、

私に対する敵意は一時消え、口々に加奈を褒めていた。