涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


 ◇◇◇


10月。

秋風の吹く中で、文化祭の準備が着々と進み、前日となった。



今日の授業は午前中だけ。

午後は丸々、文化祭の準備に使える。


今までコツコツ作ってきた備品を組み立て、これから教室を大改造。

半日でお化け屋敷を作り上げるのだ。



最初は面倒臭がっていた人達も、今は一生懸命になっていた。


クラス一丸となって、いい雰囲気で作業が進む。



これというのも、佐伯さん達文化祭係のお陰だ。


今もテキパキと指示を出し、中心となって頑張ってくれている。



私も夕凪と一緒に、作業中。

教室の隅で、ダンボール製の古井戸に絵の具で色を塗っていた。



夕凪の顔に絵の具が付いて笑っていると、佐伯さんに呼ばれた。



「朝比奈さん、色塗りは貝原君一人に任せて、こっちを手伝って?」