涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


廊下側の席で、加奈と宿題の話しをしながらも、

窓際の夕凪をチラチラ見てしまう。



夕凪の席に、男子が二人集まって話しをしていた。


二人とも髪を染めて、アクセサリーを揺らし、軟派な感じがする。


金髪の夕凪に比べると、幾らか真面目そうに見えるけど。




二人は夕凪を何かに誘っていた。



「な、行こうぜ?」


「可愛い子ばっかだってさ〜!」



二人の誘いに
夕凪は「ヤダ」と一言。


断っても彼らは諦めない。



「んなこと言うなよ〜
夕凪連れていくのが条件だって、言われてんだよ〜」


「白百合女子と合コンだぞ?
二度とないぞ?頼むって〜」



聞き耳を立てている私が悪いのだけど、

聞かなければ良かったと後悔した。