バタバタと足音が響き、逃げて行ったのは……
同じクラスの女子、佐伯さん達3人。
体育祭のサッカーでも、嫌われていると感じたけど、
今はもっと、私のことが嫌いみたい。
廊下を駆けて行く三人を、夕凪は追い掛けようとしていた。
その腕を掴んで、引き止めた。
「夕凪、追わないで!」
「けど……」
「いいの、気にしてないから。
夕凪と仲良くするのは、悪いことじゃないもの。
何を言われても平気。
それに、私にも友達はいるよ?
加奈と、品川さんや森さんも、最近は良く話しかけてくれるんだ!
だから、大丈夫」
夕凪に向けた笑顔は本物。
無理しているつもりはない。
夕凪と擦れ違っていた時は、全てのことにビクビクおどおどしていた私だけど、
今は違う。
夕凪が側にいてくれるだけで、心強い。
悪口が全く気にならないかと言われたら、嘘になるけど、
こうして笑っていられるくらい、余裕がある。
夕凪が側で支えてくれる。
私を信じてくれる。
その安心感で、随分と心が強くなれた気がした。


