涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


二人は同時に声を上げ、楽しそうに笑っていた。


そんな二人を見て、私の緊張もクラスの緊張も一気に解けた。



クラスの男子が上條君の肩に腕を回す。



「上條が振られるのか〜
俺、上條有利だと思ったのに〜」



「朝比奈さんて、実はヤンキー好き?
あ、貝原金髪やめたんだ。
坊主頭じゃ、もうヤンキーに見えねーか」



「上條、元気出せ。
今度合コン、セッティングしてやっから」



からかえるくらいの雰囲気になり、私の心も楽になった。



男二人は、クラスメイトに囲まれて、

私は加奈に引っ張られ、詳細を説明するのに忙しい。



ホームルーム開始の鐘は、とっくに鳴っていた。


教室に入ってきた先生は、着席していない皆を怒っている。



急いで席に戻るクラスメイト達。


夕凪も戻ろうとして、上條君に呼ばれた。



「二度と傷付けるなよ。
泣かせたら、奪い取ってやるからな」



夕凪が振り返る。

上條君に返事をしながら、視線は私に向いている。



「泣かせない。
この先何があっても、潮音だけは信じてる」




嬉しくて、微笑んだ。

その言葉に、深い安心感を覚える。



私も夕凪を信じている。


この先二度と、心が擦れ違うことはないと思っていた。




――――……