いつものお客さんに挨拶してから、道路を渡った。
小石がゴロゴロして歩き難い荒れ地に、ハマヒルガオが群生している。
ピンクの可愛い花は朝日を浴びて、これから花を開こうとしていた。
ハマヒルガオの群れを越えれば、白い砂浜が広がる。
緩やかな下り傾斜を付けた、広い砂浜。
踏み込むと、サンダルの隙間からサラサラした砂が入り込み、
少し冷たくて、気持ち良かった。
目の前は絶え間なく打ち寄せる、
波…波…波…
今日の波は、いつもより大人しい。
遠い波間に漂うサーファー達の小さな姿には、動きがない。
皆、いい波が来るのを、じっと待っているようだ。