涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


始業式の後は、普通に授業があった。


お昼を加奈と食べて、午後の3時間をこなし、

放課後になった。



クラスメイト達は帰り支度をしたり、部活へと向かっている。



上條君は、

「部活のジャージに着替えてくる。待っていて」

そう言って、私を教室に残していた。



教室にいるのは、私だけではなかった。


なぜか、夕凪がいた。


いつもはすぐ、アルバイトに向かうのに、

なぜか今日は、いつまでも席を立とうとしない。


バイク雑誌をパラパラと捲っているだけ。



教室に、私と夕凪の二人切り……

声は掛けられなくても、気になって見てしまう。



開けられた窓から、ぬるい風が入って来て、

夕凪の金色の前髪を揺すっていた。



右耳には三つのピアス。

着崩した制服。



見た目は軽そう。


でも中身は……

サーフィンに対する一途さは変わらない。