追い掛けるほど、夕凪は離れて行く。
好きになるほど、嫌われてしまう。
もう諦めないと……
これ以上、嫌われたくないから。
うつろな目で、夕凪のいない机を見つめていると、
誰かが視界を遮った。
屈んで私と目の高さを合わせたのは、上條君。
彼は今日も、爽やかな笑顔を見せてくれた。
「潮音ちゃん、おはよ!」
「おはよ」
「あれ? 元気ないな……
もしかして、まだ迷ってる?
答え、出なかった?」
上條君は優しいから、迷っていると言えば、
もう少し答えを先伸ばしできるだろう。
でも、私は首を横に振った。
「答え、決めたよ。
私、上條君と……」
付き合うと言う前に、待ったをかけられた。


