涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


 ◇◇◇


翌日、久しぶりの制服を着て学校へ行った。


朝の教室は、賑やかだ。


日焼けしたクラスメイト達が、それぞれの夏休みを語り、笑い声で溢れている。


今日提出の宿題を、必死に書き写している男子もいた。



席に着くと、笑顔の加奈が寄って来た。



「潮音、おはよ!
久しぶりだね〜

これ、潮音にお土産ね」



加奈は夏休みのほとんどを、田舎の祖父母の家で過ごしていた。


そこのお土産と言ってくれたのは、和模様の可愛い匂い袋。


ビニールパッケージから出して匂いを嗅ぐ。


懐かしいような、安らぐような、

そんな和の香りがした。



心からお礼を言って、微笑んだつもりだった。


それなのに、加奈に心配そうな顔を向けられた。



「夏休み…… 何かあった?」