もう何度も傷つく言葉を言われて来た。
それでも慣れることはない。
“嫌い”
一度そこに落ちてしまったら、
普通に戻ることは出来ないのだろうか……
夕凪は私を無視して、シャワーを浴びている。
それを見ながら、苦しくて泣きたくなる。
“嫌い”
そこから抜け出したい……
どうすればいいの?
そう考えた時、ズルイことを思ってしまった。
夏休みの間、夕凪の他にも私を悩ませる人がいた。
それは、上條君。
今日で夏休みは終わり、明日学校で彼に会う。
『返事は、始業式に聞かせて……』
告白された時に言われた台詞は、
夏休み中、私の頭にあった。
夕凪を追い掛ける度に、上條君の顔と言葉を思い出す。
夕凪に傷付けられて、苦しくて、
近付きたくて、あがきたくて……
上條君に悪いと思いながらも、ズルイ私はそれを口にしてしまった。


