涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


 ◇◇◇


8月下旬。

夏休みは今日で終わる。


海の家の営業はまだ続くけど、盆を過ぎればお客さんは激減する。



14時過ぎ、

私と夕凪は、仕事を上がっていいと言われた。



夕凪は海の家を出ると、うちのサーフショップに向かって歩き出す。



今日も、いい波が来ていた。


夕方からのガソリンスタンドでのバイト前に、波乗りする気なのだろう。



浜辺を進む背中が、遠ざかる。


私は一人ポツンと、海の家の前。

夕凪の背中を、無言で見送る。


口から自然と、溜息がこぼれ落ちた。



夕凪と一緒に働く夏が終わってしまった。


繋がりが断たれた気分で、淋しくなる。



人がまばらな、海水浴場も淋しい。

波の打ち寄せる音まで、いつもより淋しく聴こえてしまう。