涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


女子サッカー、準決勝第1試合。


対戦相手は、1-A。

一年生同士の戦いだった。



相手が先輩じゃなくて良かっと思った。

同じ一年生なら、何となく勝てそうな気がしてきた。



試合のないクラスメイト数人が、応援に来てくれた。


その中に上條君もいた。



「潮音ちゃん、頑張れー!」



そう大声で声援を送ってくれて、

隣の男子に冷やかされている。



夕凪は…

いなかった。


ホームルーム前に、クラスTシャツに着替えると出て行き、

戻ってこなかった。



クラスに居場所ができても、

やっぱり私のことで色々言われるのが、嫌なのだと感じた。



夕凪は、私の試合なんか見に来ない。


それは分かっているのに、
つい観客の中に金色の髪を探してしまう。