涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


今はもう、分かっている。

サッカーで仲良くなれるかもと期待したのは、甘い考えなのだと。



でも…



ホームルームが終わり、一人でグラウンドに移動しようとしていると、


「朝比奈さん!」


明るい声で呼ばれた。



驚いた。

佐伯さん達5人が、私の前に立ち、話し掛けてくれるから。



「朝比奈さん、今日も頑張ろうね!」


「こうなったら、優勝するしかないでしょう!」


「一緒にグラウンドまで行こう?」




無視されるのに慣れてしまい、驚いて返事ができない。


そんな私に5人は、親しげな笑みを向けてくれる。



「どうしたの?」



佐伯さんが、笑顔で聞く。



「あ…あの… ありがとう…」



「何でお礼?朝比奈さんて、結構愉快な人だね〜」