教室で言わないで欲しいと思うのは、ワガママだろうか。
赤くなり俯く私には、何の返事も返せない。
上條君が堂々とハッキリ言ってしまったことで、
今までヒソヒソ噂していたクラスメイト達も、大っぴらに口に出す。
「ほらな!上條はやっぱ、朝比奈さんじゃん!」
「ズバッと言うねー。
スゲー、俺は言えねーな」
「で?で?
朝比奈さーん、返事はー?」
「貝原、何黙ってんだよ。
お前もなんだろ?ここは行っとけって!」
冷やかされ逃げ出したくなる状況で、夕凪が立ち上がった。
面白がるクラスメイト達は、夕凪のアクションに期待している。
でも夕凪は、
「Tシャツ、着替えて来るから」
それだけ言って、教室を出てしまった。


