涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


上條君は、和やかな雰囲気を作るのが上手いと思う。


本人が笑って正直に恥ずかしいと言うから、

周りも気を遣わずに、すぐにいつも通り賑やかになる。



私には真似したくてもできない才能。

凄いなと…羨ましくなる。



自分の席から上條君を見ていると、目が合った。


ニッコリ笑いかける彼に対し、
私は…

昨日の会話を思い出し、赤くなって目を逸らしてしまう。



すると上條君が近付いて来る。


私の机の前に立ち、注目の中で堂々と言ってしまう。



「昨日はゴメン。

せっかく潮音ちゃんがフォローしてくれたのに、逃げちゃった。

負けた上に何やってんだろうって…家で反省した。

それでさ…」



「う、うん」



「俺、やっぱ諦めない。

まだ試合を終わらせたくない。

潮音ちゃんが、欲しいから」