クラスに馴染めそう…
いや、もう馴染んでいる。
一人だけ制服姿の夕凪に、男子の一人がTシャツを押し付けていた。
「仲間だろ?
クラスのTシャツ着ろよ」
夕凪はそれを受けとる。
「後で着替える」
そう言って、ちゃんとクラスメイトの好意も受け止めていた。
夕凪に友達が増えて、本当に良かった。
きっとこれからは、一人ぼっちのお昼もなくなるのだろう。
クラス男子と談笑する姿には、心からホッとする。
でも…
女子人気が上がるのは、少しだけ嫉妬してしまう。
私とサッカーに出ている佐伯さん達が、
夕凪の周りで笑顔を見せていた。
夕凪はカッコイイから、仕方ないけど、
それを嫌だと思う心はごまかせない。
友達が増えて欲しいと願ったり、
女子と会話する姿に傷付いたり…
私ってワガママで心が小さいと、つくづく嫌になった。


