上條君は肩越しにチラリ私を見て、 悲しそうに言う。 「違うよ。負けたのも悔しいけど、違う。 一番悔しいのは… 潮音ちゃんが、あいつの名前を叫んでいたこと…」 「あ…」 「やっぱ、俺じゃ駄目なのかな… まだ諦めたくないけど、少しそう思った。 ごめん… 今は一人にさせて…」 上條君は、私を置いて歩き出す。 その背中は悲しげで、追うことは出来なかった。 ――――…