涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜

 


雨の中ずっと待ち続け、
最後は父に無理やり連れて帰られたけど、

やっぱり、待っていれば良かったと後悔した。



きっと、あの後夕凪は、待ち合わせ場所に来たのだろう。


それで、私がいないから怒ったんだ。


そう思っていた。



だから今日こそ、仲直りしたかった。


最後まで待てなくてごめんなさいと謝って、

あの日聞けなかった、大切な話しを聞きたいと思っていた。



卒業式以来、久しぶりに会う夕凪に緊張していた。


夕凪と過ごす、高校三年間の始まりにも。



それが私の胸をドキドキさせる、一番の不安であり…

同時に、期待でもあった。