「額の痣も…お兄さんのせいで?」


「……」




広がる沈黙。



初めて、人に打ち明けた。
兄の暴力の事。





俯いてると、後ろからフワッと優しい温もりに包まれた。






「話してくれて、ありがとう……。守るよ…」



その声に、乱れていたはずの心が静まっていく。





「僕が小春ちゃんを、守るよ…。必ず…、絶対に……」



たかが言葉で、こんな安心するなんて。




四ノ宮くんの言葉は、魔法みたい。






「ありがとう……」




こんな風に、私に向き合ってくれたのは、四ノ宮くんだけだよ。