夢にしては、リアル過ぎる気がする。
あの生臭い匂いも、嫌ってくらい鼻に染み付いてるのに。
「さぁ、朝ご飯を食べよう。アップルパイの感想、聞かせてよ」
彼はそっと体を起こしてくれて、私を椅子に座らせてくれた。
アップルパイを一口、彼は私の口の中に押し込んだ。
感想を求められて、
「おいしい……」
とだけ答えた。
本当は味なんて、わからなかった。
昨日の光景が何度も頭の中でフラッシュバックした。
でも私は…あれは夢だと、強く自分自身に言い聞かせた。
四ノ宮くんが、あんな残忍な事をする人だとは…思いたくない…。

