温かい。



人の温もりに触れたのは、いつぶりだろうか?



わからない。


ただ長い間、冷たい空間にいたような気がする。




誰も私を見てくれない。

冷たい、氷のような空間…。





でも今は、温かい。


例えるなら…夢幻、みたいな。





「四ノ宮くん……」




恐る恐る、彼の手に触れた。



温かい手。


きっと彼の心も同じくらい温かいんだろう。






「ありがとう…」



100パーセント信用していいかわからないけど、信じてみる。





私は彼を、
四ノ宮くんを信じてみる事にした。