学校に着いても、彼は私のそばからは離れず、
「一緒に予習しよ」
わざわざ自分の席の椅子を持ってきて、私の正面に座った。
「なっ、何で河瀬さんが四ノ宮くんと…!」
「明らかに不釣合いじゃん」
周りにいる女の子達が、わざと聞こえるような声で話してる。
わかってるよ。
私と四ノ宮くんは、釣り合ってない……。
「河瀬さん、あんなの…言わせとけばいいよ」
彼は教科書を見つめたまま、呟いた。
「僕は、河瀬さんがいいんだし……それに」
彼の視線が、周りにいる女の子達に注がれたと思ったら、
「あんな醜い嫉妬を曝け出すカスどもに…興味はない」
冷たい目。
低いトーンの声。
……いつもの彼じゃないみたい。
「あ、河瀬さん、この問題さ……」
少し唖然としてる私をよそに、彼は何事もなかったみたいに振舞う。

