絶望的な気持ちに陥ってると……。
―ガチャ
リビングのドアが開いた。
ナイフも口を塞いでた手も、離れた。
「お前……何、やってんだよ。つーか、誰…」
「っ…お兄ちゃんっ……」
ようやくお兄ちゃんが帰ってきた。
「お兄ちゃんっ……!!助けてっ……」
咄嗟に、兄に助けを求めた。
縋るように手を伸ばした。
けど四ノ宮くんは私のそばから離れようとせず、冷たく笑った。
「どうも。あなたが……小春ちゃんのお兄さんですね」
「…まぁ……。つーか、誰?こんな時間に…何してんの?」
お兄ちゃんは訝しげな目で四ノ宮くんを見た。