相手は先生。
彼に何か処分が下るかもしれない。



私は何度も謝罪の言葉を述べて、頭を下げた。




そんな私を見て先生は「わかったから。もういい」と言って散乱した本を拾い出した。





「帰ろう。小春ちゃん」



先生を冷たく睨んだ四ノ宮くんは、笑顔で手を握って歩き出した。








「僕に処分が下っちゃうかもって、焦ってたでしょ?」


「それは……」


「小春ちゃんは優しいし、わかりやすいからね」




先生相手に、平気であんな事するなんて……。


しかも私のせいで。