「よし、だいぶ綺麗になった。後は細かい破片を……」
虚しく響く、独り言。
無理してない?
私がいるからって無理に笑わなくていいよ。
「あいつら、母親と父親は顔を合わすたびに喧嘩ばっか」
「……」
「あいつらの間にはもう愛がないから、仕方ないんだろうけど」
愛が……ない。
つまりそれは、お互いに冷め切って、何の感情も持ってないという事。
「離婚するって話になってんだけど、でもしないんだ。何故だかわかる?」
問われても、答えようがなく、小さく首を傾げた。
「僕がいるから。僕自身が、離婚できない理由なんだよ」

