私を救ってくれた人。 そんな彼が……人殺し。 「泣かないで。小春ちゃん」 ゴム手袋を外した彼の指が、私の涙を拭った。 「安心して。僕はキミを傷つけない。守る。命にかけて、一生をかけても守るよ」 ヒーローみたいな愛の言葉。 「これからもずっと一緒だからね。ずっと、隣にいる」 彼の腕が背中に回った。 抱きしめられ、私は彼の腕の中。 血の臭い。 吐き気がする。