あの日から、彼に言われた通り私は他の人とは口を利かないようになった。





まぁ、元々私に話しかけてくる人なんていないんだけどね。



それに……常に四ノ宮くんが私にベッタリ。





他の人が入ってくる隙なんて、1ミリもない。



当然、女の子達の視線は痛いけど。






「小春ちゃん、今日も可愛い。その辺のゴミみたいな女よりも、ずっと眩しい。まるで天使だよ」




教室で、しかも大きめの声で恥ずかしいセリフを述べる彼は正気なんだろうか。





周囲からはどよめき。
中にはヒューヒューとからかう声まで。







「僕の女神だね。愛してる」



きっと彼は、周りが全く見えてないんだろう。