「わかったかな?小春ちゃん」



ハッと、我に返った。







「…わかりましたか?」


「っ……」




乱暴に片手で私の顎を掴んできた。



もう片方の手で、私の唇に触れた。






「わかった?他の人と、話さなくていいからね」


「は、い……」




私に選択肢なんて、与えられてないも同然。




はい、と返事をしなければ、
彼は何をしでかすか、わからないのだから。






「帰ろうか」




パッと、彼の表情が変わった。
人懐っこい、愛らしい表情に。






四ノ宮くんは優しいけど、独占欲が……強い人なんだ……。