ゆっくり、離れていく唇。 「…電気、点けていい?」 「え……」 「点けるよ」 私の有無も聞かず、点けられた部屋の電気。 一気に明るくなる室内。 眩しい。 「……やっぱり」 私の顔をジッと見つめながら、四ノ宮くんが呟いた。 「小春ちゃん、すっごくいい顔してる」 「嘘っ……」 「本当。なーんか、色っぽいね……」 多分、今、私の顔は真っ赤だと思う。 なのに…色っぽいの? こんな顔が……。