私は塔へ向かい始め、淡々と足を進めていた。 もう1時間程歩いただろうか。 まだ広い草むらさえも抜けられない。 「くそ…思ったより長いな…」 どんなに歩いても草むらの終わりは見えなくて、歩くのを諦めてしまいそうだ。 まぁ諦めるなんてそんな弱々しいことはしないが。