「久しぶりの我が家だわ」

「お、美味そうだな。
郁美が作ったのか?」

「うん、まあね」



テーブルの上には、私が昨日の夜から仕込みをした料理が並んでいた。

全て、榊くんに教わったお料理ばかり。

料理上手いからさ、私の彼氏は。




「まぁ、食べてみてよ。
味に保障は出来ないけどさ」

「「いただきます」」



食べ始めた2人は、口々に美味しいと言ってくれた。

私も食べると、確かに美味しい。




さて、本題にはいるか。




「お父さんお母さん。
私ね、ずっと聞きたいことあったの」

「何?」

「どうしたの?」

「・・・どうして、お姉ちゃんのお葬式に来なかったの?」

「「・・・」」

「私とお姉ちゃん、どっちが大切だったの?」

「「・・・」」



お父さんとお母さんは、気まずそうに顔を見合わせた。



そして同時に、




笑いだした。